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『リリーのすべて』  

『リリーのすべて』
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今から80年以上も前に、世界で初めて性別適合手術を受けたデンマーク人画家の実話に基づくヒューマンドラマ。風景画家のアイナー・ヴェイナーは、肖像画家の妻ゲルダと公私ともに充実した日々を送っていたが、ある日、ゲルダから女性モデルの代役を頼まれたことをきっかけに「内側に潜む女性」=リリーの存在に気づく。それ以来リリーという女性として生活していく比率が増していくアイナーは、心と体の不一致に悩むようになる。自身の性別違和と向き合うアイナーは、当時決して成功率が高くなかった性別適合手術を決意する…。


人間とは不思議なもので、自分自身を理解できていない部分の方が多いらしい。

自分で認識している部分は認識できていない部分の約1割と言われ、残りの9割は滞在意識として自分でも認識していないそうだ。

そのため、ある日突然、自分の滞在意識から湧き出た新しい感情に気づく場合があるとのこと。

実は私も半年ほど前に大きな出来事があったおかげで、自分に内在していた新しい感情に気づいたばかりだ。

自分がそんな感情を持ち合わせていたなんてこれっぽっちも思ってなかったから、ちょっと面食らった。

いつも私のことを教えてくれる人にその話をしたら、それは「本当の私」のほんの一部がでてきた証拠で、実際はまだ内在している部分が多く、「本当の私」は今ようやく胸の辺りまで上がってきたくらいらしい。

40半ばにしてまだ胸か…死ぬまでに「本当の私」は全部出てくれるんだろうか笑。

話を戻すけど、この物語はすでに結婚して夫婦生活を送っている夫の方が自身の女性性に気づいちゃったもんだから、余計話が複雑化する。

夫の「本当の私」は勢いが止まらず、本人も止めようとせず、欲望のまま邁進する。

一方妻の方はそんな夫を理解し献身的に支える。

性同一障害や同性婚についてずいぶんと理解が進んできた昨今ならまだしも、これは今から80年以上も前のお話。

まだまだ閉鎖的な社会環境の中、妻の理解度、人間としての器の大きさがすごい。

私ならどうする?

これまで結構な難問に出会い乗り越えてきたから、少しは器も広がっただろうという自負もありつつ、現実にこの問題に直面したときに果たして受け止められるだろうか。

夫を「男性」としてではなく、1人の人間として理解できれば何てことないのかもしれないけど。

言うは易し行うは難し。

本作は自分が何ものかを見つけようとする物語だ。

私は誰?あなたは誰?
本当の私の居場所はどこ?
この世に存在する意味は?

こういった哲学的問題は考えれば考えるほど深みにはまる。

鑑賞中、リリーと一緒に「本当の私」を探求してみるのもおもしろいかも。

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