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『ルーム』  

映画館での映画鑑賞は久しぶりだ。
ブログを遡ってみると昨年の10月以来だったことに気づく。
この半年は映画を観る余裕すらなかったんだな、私。


『ルーム』
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2015年アメリカ映画。
ある日突然誘拐され、7年間監禁され続けた悲劇の女性ジョイ。そして監禁部屋で生まれ、外の世界を知らないまま5歳になったジャック。そんな母子がついに解放されるのだが、目の前にあらわれた現実の世界は2人を困惑させてしまう…。
実際にあった監禁事件をもとに制作された本作で、主演のブリ―ラーソンがアカデミー賞主演女優賞を受賞した。原作はエマ・ドナヒューの小説「部屋」。




日本でも少し前に同様の事件が発覚したばかり。
昔からこの手の犯罪が後を絶たない。

それだけに凄惨な監禁生活を目の当たりにすると胸が張り裂けるようだった。

でも、この作品がスポットを当てているのではそんなダークサイドではなく、事件の「その後」だ。

本作は、事件そのものをセンセーショナルに描くのではなく、監禁されていた母と息子の毎日と、命を懸けて脱出したあとの生活を丁寧に描いた作品である。

7年にわたる拉致監禁、誘拐犯との間に生まれた息子、命を懸けた脱出劇と世間からの好奇の目…
数あるゴシップ的要素にも関わらず、レニー・アブラハムソン監督は地に足を付けた演出で奇妙な環境で普通に生きようとする葛藤を等身大に描き出す。

本作がただの犯罪映画に終わらず、美しく繊細に詩的なまでに人々の心の動きを描き出しているのは、男の子の視点で物語が進んでいくからに他ならない。

映像は子どもの視線を活かしながら、彼の視点で母親を、加害者を、ルームを、そして解放後に広がる世界を見ていく。

その視点は、犯罪被害者の子どもとしての成長ではなく、単純に子どもの成長や母親との関係、そして世界をどうやって認識してゆくのか、広がる世界を前にした子どもの発達心理学など、さまざまに向かい、裏に潜むテーマへと私たちを誘う。

母親役のブリーと息子役のジェイコブくんは言葉にならないほど素晴しかった。
本物の親子だった。

愛と勇気と希望が込められた志の高い作品です。

category: movie

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