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『ふがいない僕は空を見た』  

本棚のお気に入りコーナーにすとんと収まってる大好きな本の映画化。

こういう作品を観に行くときは必ず「期待」と「不安」の両方がつきまとう。


『ふがいない僕は空を見た』


2011年本屋大賞2位 2010年本の雑誌が選ぶベスト10の1位に選ばれ
山本周五郎賞を受賞した窪美澄の小説を映画化。
主人公が異なる5つの短編からなる連作を 本映画では1本にまとめあげた。
男子高校生と主婦の不倫関係を中心に 
ごく普通の人々が直面する生きることの葛藤や性への衝動を映し出す。



原作は大胆な性描写もあるけれど 
妊娠・出産という女性ならではの視点を通して優しくも前向きなメッセージを残す良作だ。

この本好きすぎて何度読み返したことか。

そんな大好きな原作を映像化することで 原作の趣が損なわれるのでは…
という私の臆病な懸念は 結果 無駄に終わった。

R18指定という括りがもったいないくらい「性」と「生」とに正面から向かい合い
それらをしっかりと描ききった本作品。

性描写をすべて青少年から隔離するのはどうかと思う。

今作は冷静に見て R18に指定するほど危険ないやらしさは一切感じられないし
それ以上に 命の重さについて考えさせられる内容が山ほど綴られている。

生きるって何。
生きるって大変なこと。
生きることの苦しさ。

こういう作品こそ高校生に見せるべきものだと思うけど。


主婦と不倫関係の高校生の話と思って観ていると 
突然その友人が主人公になったり また時間が巻き戻って同じ場面が別の視点で語られたりする。

出てくる人たちはみなふつうに生きたいのに いつしか周囲から窮地へと追い込まれてしまう。

狂おしくて切なく そしていとおしさや驚きに満ちた何げない日々の描写が胸に突き刺さる。

各キャラクターは 脇役に至るまでその過去や背景が感じられる人たちばかり。
俳優たちの力もあるが これは脚本を活かした演出力が大きいと思う。

「性」に始まり「生」につながる視点は 原作も監督も女性ならではのものだろう。

力作です。


【追記】作者の窪美澄さんとは縁あって時々やりとりをさせてもらってる。
昨年私がインドにいた頃 彼女は興味津々にインドの様子を尋ねてきたり励ましの言葉をかけてくれた。
年も近くて お母さんで。
仕事の合間にお弁当を作ったり掃除洗濯したり。
ばたばたとした日常のあわただしさに親しみが湧く。
会ったこともないのに SNSのおかげで繋がることができたありがたい関係。
この映画にいつにない特別な思い入れが感じられるのは こんな背景があるからかもね。

ところどころに切り取られた空の風景が印象的。

category: movie

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