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yoga & days…

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『愚行録』  

試験は脇汗かきつつもなんとか無事に終わったけど、まだまだ追われる日々は続く。

確定申告、確定申告、確定申告…
マントラヨガじゃないよ。
吐きそう、マジで。

マヤ暦が、
時間に追われるな。「時間」という意識を外せ。
時間感覚のない空間は大自然だけでなく映画館もそうだ。
と教えてくれたので、
それではお言葉に甘えて、といそいそと、
あれやこれやを放置して、映画館へと向かった週はじめ。

好きなことに向かうときは心も身体も軽やか。



『愚行録』

愚行録

羨望や嫉妬、駆け引きなど、誰もが日常的に積み重ねている「愚行」が複雑に絡み合っていく様を描いたミステリーを描く。ある日、エリートサラリーマンの一家が殺害され世間を震撼させる。犯人が見つからないまま1年が過ぎ、改めて事件を追おうと決意した週刊誌記者の田中は取材を始める。関係者へのインタビューを通して、被害者一家や証言者自身の思いがけない実像が明らかになっていき、事件の真相が浮かび上がってくる。


暗くて重たくて救いのない作品だと言うことは、鑑賞前から何となく予測はしていた。

始まった瞬間そのカメラワークに引き込まれる。

うまい。

視点・音・映像美…
映画のセンスが秀逸。

淡々とした内容で、もちろん狂気の渦にゆっくりと巻き込まれていくのだが、
あまり抑揚のないこのテンポで飽きさせることなく観客を最後まで引っ張っていく手腕の見事さ。

もちろんキャストの素晴しい演技も絶妙に絡み合い、
途中すっかり中に入り込んでしまったから、
作風云々…なんてそんなことすら忘れたけどね。

観賞後ハッと我に返りすぐに監督を調べたら、
ロマン・ポランスキーらを輩出したポーランド国立映画大学で演出を学んだ方ではないか。
石川監督、長編はこれがデビュー作なんだって。驚き。

撮影監督もポーランド・ワルシャワ出身の方。
石川監督と同じポーランド国立映画大学を卒業。

なるほど。
ここまで来るともう本作はロマン・ポランスキー作品以外何ものでもないね。

映像全体の沈んだ色調が共通している。
容赦ない現実を突きつける不穏でドライな作風もしかり。
理不尽で残酷極まりない真実へと舵を取るラスト。

余韻が半端ない。

石川監督の次作が楽しみです。


category: movie

『マリアンヌ』  

愛の日に、王道のラブロマンスを鑑賞。

『マリアンヌ』
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第2次世界大戦下という激動の時代を舞台に男女の愛を描くラブサスペンス。極秘ミッションを共にし、愛を育んでいく極秘諜報員の男とフランス軍の女レジスタンスの運命がつづられる。


久しぶりの映画。
久しぶりの洋画。
久しぶりのラブストーリー。
久しぶりのカッコいいブラピ。
変わらぬ美・フランスの至宝マリオン・コティヤール。

先が読めるシンプルなストーリーでありながら最後まで目が離せず、なんなら最後泣いちゃうくらい感情移入してしまったのは、やはり監督ロバート・ゼメキスの手腕か。

どの場面を切り取っても絵になる映像美にうっとり。
名作『カサブランカ』を思い出し何度もため息。

最近ハードワークで寝ちゃうかもって不安の中観に行ったけど、最後まで目はぱっちり。
こんなに美しい男女ってそうそうお目にかかれないもの。
さらに疲れも半分くらい取れた。
相乗効果満載。

ブラピとマリオンにたっぷり栄養をいただきました。

Happy Valentine ♡


category: movie

『聖なる呼吸』  

昨秋封切りになり、全国津々浦々めぐりめぐって、ようやく今春福岡へ。

長く待ったなあ。


『聖なる呼吸』
聖なる呼吸

ヨガの起源に興味を持ったドイツ人監督が南インドを訪れ、近代ヨガの父と呼ばれるT・クリシュナマチャリアの軌跡をたどったドキュメンタリー。20世紀初頭のインドで少数の年配者や僧侶だけにしか知られていなかったヨガ。大学でヨガの実践と哲学を教えていたクリシュナマチャリアは、身体能力を高めるための古典ヨガを発展させた新たなヨガの方式を確立。それが現代ヨガの源流となった。クリシュナマチャリアの高名な弟子や子どもたちを訪ね、彼らから直接ヨガのレッスンも受けた映画監督ヤン・シュミット=ガレの出会いと体験の記録が、南インドの美しい風景とともに描かれる。


単刀直入に言うと編集がイマイチ。

ドキュメンタリーだからって、ただ日記を綴るようにだらだらと映像を流すのはいかがなものか。

ヨガを題材として映画にするのなら、ちゃんと「映画作品」を作ってほしかった。
例えそれがドキュメンタリーだとしても。

この監督は何を伝えたかったのか。
ヨガのルーツか?アーサナか?呼吸か?

何度もぼんやり目が霞んだぞ。

そんな中にも少しは収穫あり。

クリシュナマチャリア先生は厳しい方だったんだなあ。
その人となりが知れる映像やコメントはおもしろかった。

グルジやアイアンガー先生の生の声を聞けたのもよかった。

久しぶりに目に飛び込んで来たマイソールの街並みやシャラの光景は懐かしかった。

そして美しいマイソールの夕焼け。
実際生で見ると例えようもなく美しく、これは昔も今もこれからも変わらないもの。

映画を観た後に思ったのは、この夕陽を見に再びマイソールを訪れるのもいいかな、、、
なんてね。


category: movie

『この世界の片隅に』  

『この世界の片隅に』
この世界の片隅に

こうの史代のコミック漫画をアニメ化したドラマ。戦時中の広島県呉市を舞台に、ある一家に嫁いだ少女が戦禍の激しくなる中で懸命に生きていこうとする姿を追い掛ける。市井の生活を壊していく戦争の恐ろしさを痛感する。


今年は日本アニメーションの当たり年だ。

「君の名は。」の反響は凄まじいものがある。
評判が評判を呼び日本に留まることなくさらに世界へ出て行く作品だ。

今後まだまだたくさんの賞賛を得るだろう。

そして今作。

大きなバックアップはない。
クラウドファンディングで資金を調達してようやく世に出た。

これが「君の名は。」に匹敵するぐらい、いやそれを越えるくらい素晴しかった。

私が観た今年1番の作品かもしれない。

これは紛れもない戦争映画だ。

当たり前の日常が、「戦争」という魔物によって徐々に侵食されていく。

その恐怖を、大袈裟に恐ろしく描くのでもなければ、泣いてくださいと悲壮感たっぷりに描くのでもない。

「戦争」という波にのまれつつ波を越えていく人々をただ淡々と描く。

淡々とした中には、時代に翻弄されながらも生き抜いた人々の強さと同時に、強くなければ生きていけなかった切なさもたっぷりと詰め込まれている。

心にはずしんと大きなものが響く。
重たいものが残る。

今までの戦争映画とは全く違う感覚。

そして、当時の人々がいかに丁寧に日々を過ごしていたか、心が豊かだったか、物質の豊かさと引き換えに私たちが失ってしまったものがいかに大きなものだったか、そんなことに気づかせてくれる作品だ。

これもまた、日本が世界に誇るべき映画だと思う。

急がなくていい。
これから人づてにゆっくりと世評が広がり、たくさんの人の目に触れるといい。


最後に…
今作の大きな魅力は、戦争の捉え方と視覚的表現方法、そして音の演出だ。

コトリンゴの楽曲とのんちゃんの声が秀逸すぎて胸が震えた。
両者が確実に、今作に生命を吹き込んでいる。

category: movie

『何者』  

『何者』
何者

朝井リョウの直木賞受賞作を映画化。就職活動対策のため集まった5人の大学生が、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする本音や自意識によって彼らの関係性が変わっていくさまを描く。就職活動を通じて自分が何者かを模索する学生たちがリアルな就活バトルを繰り広げる。


劇団ポツドール主宰の三浦大輔監督が演出。

数年前三浦監督が演出する舞台「裏切りの街」を観に行った。
徹底したリアリズムの中に潜む人間の欲望を浮き彫りにした、心にざくざくとナイフが突き刺さるような痛い作品だった。

ああ、この人はこんなシュールな作品を作るのか…
ふらふらと帰途に帰るさながら、その名前はしっかりと胸に刻まれた。

そして今作を三浦監督が手がけると知って、今どきの売れっ子俳優を並べた人気取り作品には成り下がらないことをどこかで期待し確信していた。

その期待は裏切られることなく、全く持って閉塞感たっぷりな作品を鑑賞することになる。

就活に揺れ動く若者たちの心の機微。
これは今も昔も大して変わらないんだが、今はそこにSNSが加わりより複雑化してしまう。

SNSにハマりすぎると、現実が遠のく。
現実が遠のくと、本来の自分を見失う。
分離すればするほど現況がますます不安定になる。

今ここを見失った若者たちの話。

みんなヨガをすればいいのに笑。
鑑賞中何度も思った。

ぶつかること、失敗することを怖がり、空っぽの世界で空回りする。
妄想が妄想を呼び何もかもが信じられなくなる。

SNSは私たちに、これまで手を伸ばしても容易に届かなかったたくさんの情報をいとも簡単に与えてくれる反面、リアルな世界からどんどん遠ざけてしまう弊害を生み出した。

今作から得られる教訓はさまざまだが、渦中にいる人物たちにその思いは果たして届くのだろうか。
これもひとつの空想の世界、いつでもリセットできる、自分はそこにはいない、などと軽く流されることのないよう願いたい。

主人公を演じた佐藤健のダメダメぶりは本当に見事だった。

るろ剣のときはあれだけのイケメンぶりに徹していたのに、みんなのハートをキュンキュン高鳴らせっぱなしだったのに、今作にはあのイケメンくんがどこにも見当たらなかった。一生懸命探したがだめだった。

全然かっこよくない…。

何が違う?

観賞後に気づいたのは目力だった。

今作には全く目力がなく、いつもおどおど何かを探していて不安げで。
心ここに在らず。

心がここにない人には目に力がない
→何かを探し彷徨いつづける
→ボンヤリしてる
→カッコよくない
→魅力的じゃない。

彼の演技力に感嘆しながらも、目力大事だなーとつくづく感じた。

私の心はここにあるか?
目の前にいる人との対話を大切にしてるか?

遠くに追い求めるのではなく、大切なものはいつも足元にある。

みんな一度は聞いたことのある有名な格言。
本当にその通り。

category: movie